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2024年度通期M&A件数

2025.02.07コラム

前回のM&A件数に関するコラムでは、「2024年度も引き続きM&Aの件数が増えており、その勢いはさらに増加しているようにも見えます。コロナ禍前の2019年度も含め、1月~6月のすべての月で過去最高の件数(2019年度以降で)となっています。2019年度からの上期累計の比較でも、2024年度は初めて上期で1,000件を超える1,142件となりました。」と、上半期の推移でM&Aが非常に活況であると記載しました。それでは2024年下期も含めた2024年度通期のM&Aはどうでしょうか。

上記の表のとおり、2024年度は上半期だけではなく下半期を通して、各月でコロナ前の水準を上回りました。非常に高い水準でM&Aの件数が推移していることが見て取れます。また以下の表では年間のM&A件数を集計していますが、はじめて年間で2,000件を突破しました。前年から531件の増加と非常に高い伸び率を示しています。

このようにM&Aの件数が高い水準で推移することは、M&Aの携わっている私としても非常に喜ばしいことでありますが、一方で前号でも記載しましたが、昨今、朝日新聞社が報道したルシアンHD事件など、M&Aに関する悪質な事件も表面化してきました。また中小M&A支援機関制度でも「不適切な買い手であると認識しながら買収を成立させた」として初の登録抹消の事例も出ました。そのため、事業承継の手段としても、企業の成長戦略の手段としても、M&Aが我が国において一般化したこの流れを止めないためにも、M&Aに携わる各専門家が今一度襟を正して業務の質の向上と専門家としての高い倫理観を醸成していく必要があると考えます。

過去コラム

2024年度上期のM&A件数
2023年度のM&A件数(通年比較)
2023年度のM&A件数(年度比較と同月比較)
2022年度のM&A件数(年度比較と同月比較)

この記事の執筆者

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公認会計士 門澤 慎

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